コンサルメンバーから、こんな声が寄せられています。
Codexを使ったら、あっという間にトークンが消費された。
ChatGPT Plusだったけど、すぐにCodexが使えなくなったのでProにアップグレードした。
記事作成やWordPressの運用を任せられるのは便利です。でも、作業の途中で利用枠がなくなると困りますよね。「この使い方を続けるには、プランを上げるしかないのかな」と感じるのも自然だと思います。
こうした相談もあり、私も2026年9月10日に、自分のCodexの設定を点検しました。直接のきっかけは、利用消費量を抑える設定を紹介するYouTube動画を見たことです。
今回整理したのは、速度を標準にする、思考量を軽くする、分担は必要なときだけ頼むという使い方です。モデルはGPT-6 Astraのままにしました。
最初にお伝えしておくと、設定変更は完了していますが、変更後にどれだけ利用枠の減り方が変わったかは、まだ測定していません。この記事では、実際に確認できたことと、これから確かめることを分けてお話しします。
「トークンがなくなった」と感じたときに確認したいこと

トークンとは、AIが文章などの情報を処理するときの小さな単位です。文字数と一対一で対応するものではありません。
一方、ChatGPTの定額プランでCodexを使っているときの「もう使えない」は、プランに含まれる利用枠に達したことを指している場合があります。「トークンを使い切った」という実感はよく分かりますが、この記事では主に、この利用枠の消費を扱います。
公式の料金案内では、利用量はモデル、仕事の大きさや複雑さ、参照する情報、思考量、ツールの使用などで変わると説明されています。短い依頼でも、裏で大きな作業が必要なら、少ない消費で済むとは限りません。利用枠とリセット時刻は、自分の利用状況画面で確認するのが確実です。公式:料金と利用枠
たとえば、「この一文を直して」と「サイト全体を確認して必要な修正をして」では、入力した文章の長さ以上に、任せている仕事の範囲が違います。回数だけを数えても、使い方を比較しにくいのです。
また、APIの従量課金と、ChatGPT定額プランの利用枠は別です。 APIのドル建て単価から「Plusなら何時間使える」と計算することはできません。公式の速度ガイドでも、APIキーで使う場合にはChatGPT向けのクレジット倍率を適用しないと区別しています。公式:速度ガイド
まずは、何の残量を見ているのかを整理しましょう。そのうえで、自分の作業に必要な設定になっているかを見直す順番です。
私のCodexは「高速・思考量中」になっていました

今回使っていたのはWindowsのデスクトップ版Codexです。設定の「一般」を開くと、「速度」は「高速」になっていました。
チャット入力欄では、モデルがGPT-6 Astra、思考量が「中」。稲妻アイコンは青色でした。まず、この時点の画面を基準として確認しました。
速度と思考量は別の設定です
「高速」と「思考量が多い」は、同じ意味ではありません。速度は処理の速さに関する選択で、思考量はAIが答えを出すためにどれくらい考えるかに関する選択です。
ここでいう推論とは、AIが情報を整理し、答えや手順を組み立てること。設定ファイルの「推論強度」は、この思考量に関係する項目です。
2026年9月10日に確認した公式の速度ガイドでは、GPT-6 AstraのFastモードは、利用可能な環境で標準の2.5倍のクレジットを消費すると説明されています。公式:Fastモード
この倍率だけを比べるなら、標準はFastの「1÷2.5=40%」。つまり、同じ条件でその割増分だけに着目すると60%減という計算です。
ただし、これは私が60%削減できたという実測結果ではありません。 作業内容や再試行なども関わるため、仕事全体の消費が必ず60%減る保証でもありません。まずは「速さを優先する設定には、利用量との交換条件がある」と理解しておくとよいと思います。
思考量を下げても、品質の確認は必要です
設定リファレンスには、推論強度の選択肢としてlowが掲載されています。また、GPT-6 Astraのモデル資料でもlowの対応を確認できます。公式:設定リファレンス、公式:GPT-6 Astra
とはいえ、「軽なら、どんな仕事も中と同じ品質になる」とは言えません。私が試そうとしているのは、日常の作業では軽い設定を起点にし、難しい仕事では思考量を上げる運用です。
文章の言い換えと、WordPressの不具合の原因調査では、必要な考え方が違います。一律に下げ続けるより、完成物を見て調整するほうが、仕事に合っていると考えました。
実際に変更した設定と、画面での手順

最初はアプリの画面から変更しました。設定ファイルを開く前に、まず普段使う画面で確認してみてください。
- Codexの設定を開き、「一般」の「速度」を確認する。
- 「高速」になっていて、速さを最優先する必要がなければ「標準」に変更する。
- チャット入力欄のモデル・思考量の選択を開く。
- 対応するモデルで、思考量を「軽」に変更する。
これは今回の私の環境での表記です。アプリの正確なバージョン番号は未確認で、表示名や配置はバージョンによって異なる場合があります。
変更後は、思考量が「軽」になり、稲妻アイコンも青からグレーに変わりました。ただ、アイコンの色だけで、内部設定まで確定したとは判断しませんでした。 後からファイルも点検すると、確認しておいてよかった点が見つかったからです。
今回の点検と変更を表にすると、次のとおりです。
| 項目 | 点検・変更前 | 最終状態 |
|---|---|---|
| モデル | GPT-6 Astra | 同じモデルを維持 |
| 速度 | 最初の画面は「高速」 | 画面は「標準」。その後の点検でファイルはdefault |
| 思考量・推論強度 | 最初の画面は「中」。画面変更後も全体ファイルはmedium |
画面は「軽」。全体ファイルもlowへ変更 |
| 共通の分担指示 | 全体AGENTS.mdはなし。会話内には制限あり | 全体AGENTS.mdに、明示的な依頼時だけ分担する指示を追加 |
| 子モデル・履歴共有・同時実行数 | 設定ファイルでは未指定 | 未指定のまま |
モデル名を明示しただけで消費が減る、と考えたわけではありません。今回はモデルを替える比較はせず、GPT-6 Astraを維持して設定を見直しました。
なお、「一般」にある権限、通知、言語などは、今回の節約目的では変更していません。この手順のためにフルアクセスへ変更する必要もありません。
操作を任せる範囲や下書きで止める運用も整理したい方は、Codexは安全?権限設定・下書き運用・失敗時の復旧方法を実例解説も参考にしてください。
画面を変えた後も、全体設定を点検した理由

「軽」にした後も、ファイルにはmediumが残っていた
画面を変更した後、デスクトップ版Codexに「ファイルは変えずに、現在の設定を点検して」と依頼しました。
実行報告では、全体のconfig.tomlに、モデルはgpt-6-astra、速度はservice_tier = "default"、推論強度はmediumと明示されていました。画面では「軽」でも、全体ファイルはmediumのままだったのです。
画面の変更が、そのタスク単位の上書きだった可能性はあります。ただし、アプリの保存仕様や、そのタスクで実際に適用されていた値までは確認していません。「画面で変更しても、その会話にしか効かない」とは断定できません。
公式資料では、個人用の設定は通常~/.codex/config.tomlに置かれ、プロジェクトの.codex/config.tomlなどが優先される仕組みが説明されています。~は自分のホームフォルダーを表します。全体ファイルだけを見れば、すべての場面の設定が分かるわけではありません。公式:設定の場所と優先順位
今回点検したプロジェクトでは、登録設定は信頼状態を示すtrust_level = "trusted"のみで、プロジェクト固有の設定ファイルはありませんでした。全体・プロジェクト・親階層の指示ファイルも、調べた範囲では見つかりませんでした。これは、その場所での確認結果です。
まずは「変更せず点検」を頼む
ファイル名に慣れていなくても、全文を手作業で書き換える必要はありません。普段記事制作やサイト運用に使うプロジェクトを開いて、次の文章をCodexに送ってみてください。
全体設定は共通でも、プロジェクトごとの指示は違う場合があります。別の場所で行った点検結果を、そのまま自分の作業場所の結果だと思わないことが大切です。
指示文にあるサブエージェントとは、メインのAIから仕事の一部を分担される別のAI担当です。自動的な分担についての指示も、設定と一緒に点検します。
Codexの利用消費量を抑えるため、現在の設定を点検してください。
今回は確認のみで、ファイル変更やサブエージェントの使用はしないでください。
必要な箇所だけ読み、認証情報・APIキーは出力しないでください。
確認する内容:
・実際に使用する全体およびプロジェクトのconfig.tomlの場所
・モデル、推論強度、速度の明示設定
・サブエージェントのモデル、同時実行数、履歴共有の明示設定
・全体および現在のプロジェクトに適用されるAGENTS.mdや
AGENTS.override.mdにある自動分担の指示
明示設定と未指定を区別し、未指定の既定値は推測しないでください。
画面・タスク単位の上書きを確認できない場合は、その旨も書いてください。
確認結果と変更候補を簡潔に報告してください。
報告を読むときは、「書かれている値」「未指定」「確認できないこと」を分けて見ます。未指定は、機能が無効という意味ではありません。分からない値を埋めるために、設定を増やす必要もありません。
分担は、必要なときだけ頼む方針に
サブエージェントには、調査と別の作業を分けるなど、便利な使い方があります。
今回の会話には、すでに「明示的な依頼なしにサブエージェントを起動しない」という指示がありました。これを共通の運用にするため、全体のAGENTS.mdを新規作成して、同じ方針を追加しました。
ただし、AGENTS.mdは行動を指示する文書で、機能を強制停止するスイッチでも、消費量の上限設定でもありません。 公式資料にも、全体とプロジェクトの指示を重ねる仕組みや、AGENTS.override.mdが優先される場合が説明されています。実行環境の指示も含めて確認する必要があります。公式:AGENTS.mdによる指示
点検時、ツール側には同時実行枠が4つありました。しかし、4つの担当が実際に動いていたわけでも、設定ファイルで4を指定していたわけでもありません。子モデル、同時実行数、履歴共有は未指定のままにしました。
分担自体を避け続けたいのではなく、必要な仕事で、意図して頼めるようにしておきたいという考えです。
どんな仕事を分担し、どこは一人で進めるか迷ったら、Codexのサブエージェントとは?AIを分業させる仕組みと作り方で、分業の基準や注意点も確認してみてください。
確認できた項目だけ、バックアップして変更する
私は全体設定をバックアップしたうえで、推論強度をlowへ変更しました。モデル、速度、その他の設定は保持し、TOMLという設定ファイル形式の構文確認も完了したと報告されています。
同じ方向で変更したい場合は、点検結果を読んだ後で、次の文章を使えます。モデルは現在の選択を維持する内容です。
先ほど確認した設定をもとに、次の変更を実施してください。
サブエージェントは使わず、認証情報は出力しないでください。
1. 有効な全体config.tomlを日時付きの別ファイルにバックアップしてください。
2. 現在のモデルがlowをサポートすることを確認したうえで、
model_reasoning_effort = "low" にしてください。
3. service_tier = "default" がこの環境で標準速度を指定する値であることを
確認したうえで設定してください。
4. モデル名とその他の設定は保持し、キーの重複や配置ミスを避けてください。
未対応・不明な項目は推測で変更せず、理由を報告してください。
5. 全体のAGENTS.mdに以下を追記してください。
既存内容は保持し、ファイルがなければ作成してください。
ユーザーから明示的に依頼された場合のみ、サブエージェントによる
分担を行ってください。通常の作業はメインエージェントで完結してください。
記事の文字数・品質・必要な調査や検証は、ユーザーの指定を優先してください。
6. 未確認の子モデル・同時実行数・履歴共有の設定キーは追加しないでください。
7. TOML構文と変更差分を確認し、変更箇所とバックアップ先を簡潔に報告してください。
defaultは今回の私のファイルで確認した値です。現在の公式リファレンスではservice_tierはモデルが提示する値を使う説明になっているため、読者の環境でも同じ値が使えるか、確認を挟む指示にしています。公式:service_tierの説明
また、すでに全体のAGENTS.override.mdがある場合などは、AGENTS.mdへの追記だけで意図が反映されるとは限りません。点検で指示の競合が見つかったら、既存の内容を残したまま、どこを調整する必要があるか報告してもらいましょう。
AGENTS.mdの置き場所や共通の指示の書き方は、CodexのAGENTS.mdとは?書き方と5項目テンプレートを実例解説で詳しく紹介しています。
設定後は「使える品質か」と「利用枠」を確認する

新しいチャットでも表示を確認する
変更後は、新しいチャットを開き、モデル・思考量・速度の表示を確認することをおすすめします。これは読者への確認手順で、今回私が実施済みと確認できた項目ではありません。
思った表示になっていなければ、同じ変更を何度も重ねるより、どの設定が優先されているかを再点検してもらいましょう。構文が正しいことと、希望する設定がその仕事で適用されることは、分けて確かめます。
「コンテキストウィンドウの使用量を表示」をオンにする案も案内されました。これは、その会話で扱う情報量を把握する補助です。表示をオンにするだけで消費は減らず、週間利用枠の残量を表すものでもありません。 私が実際にオンにしたかは、今回の記録では確認できていません。
同じ種類の作業で、修正の手間まで見る
次に、普段行う作業で試してみます。記事の整文なら整文、サイトの軽微な修正なら同程度の修正というように、なるべく近い仕事で比べると判断しやすくなります。
記録するなら、作業内容、開始前後の利用枠表示、所要時間、やり直した回数、仕上がりで気になった点があれば十分です。利用枠のリセットをまたいだり、別の仕事も動かしたりした場合は、その条件も残しておきましょう。
一度の結果だけで設定の効果と決めず、いくつかの仕事で傾向を見るつもりです。現時点では、私自身の減少率・作業時間・記事品質の比較結果はまだありません。
記事であれば、依頼した文字数、読者への説明、公式情報の確認、実体験と事実の区別が保たれているかを見ます。設定を軽くした結果、確認漏れを直す往復が増えれば、その手間も含めて考えたいところです。
節約のために、必要な調査や記事の品質まで削る必要はありません。 難しい原因調査や複雑な比較で不足を感じたら、そのチャットの思考量を「中」へ戻すなど、仕事に合わせて調整します。
ファイル変更を取り消したいときは、Codexにバックアップとの差分を確認させ、「今回の変更だけを戻して」と依頼してください。その後に加えた別の設定まで失うような、ファイル全体の復元は安易に行わないほうがよいでしょう。AGENTS.mdに加えた指示も、必要なら今回の追記部分を見直せます。
アップグレードを考える前に、今の設定を点検してみる

今回、私はCodexを標準速度にし、画面の思考量を「軽」、全体ファイルの推論強度をlowへ変更しました。あわせて、サブエージェントの分担は明示的に頼んだときだけ行う方針を共通の指示にしました。
到達点は、設定変更と構文確認ができたところまでです。消費がどれだけ減るか、仕事の質や時間にどう影響するかは、これから確認します。
設定を見直せばPlusで必ず足りる、Proが不要になる、という話ではありません。すでに使った利用枠が戻ったり、制限が解除されたりする変更でもありません。必要なプランは、実際の仕事量や求める速さにも左右されます。
それでも、追加課金やアップグレードを検討する前に、「自分は今、どんな設定で使っているのか」を知ることはできます。
まずは画面の速度と思考量を確認する。次に、変更せずファイルを点検してもらう。必要な箇所だけバックアップして変更し、完成物と利用枠を見ながら調整する。この順番なら、設定に詳しくない方も、一つずつ確かめながら進められると思います。
アイキャッチと各見出し下の画像は、内容を説明するためのAI生成イメージです。実際の人物・設定画面・測定結果を示すものではありません。
