ChatGPTにブログ企画を見せると、「とても良いアイデアです」「読者に役立つ内容になりそうです」と返ってくる。けれど、そのあとに何を直せばよいのかは分からない。そんな状態になっていませんか。
反対に「厳しくダメ出ししてください」と頼むと、今度は弱点がたくさん並びます。しかし、数が増えただけでは、重要な指摘と一般論を分けられません。
企画の壁打ちで先に決めるべきなのは、AIの性格ではなく「何を合格とするか」です。
この記事では、ChatGPTで企画の弱点を見つける方法を、評価基準づくりから修正判断までの5ステップで整理します。ブログ初心者向けの架空例を使うので、あなたの企画へ置き換えながら進められます。
この記事でわかること
- ChatGPTの企画壁打ちが一般論になりやすい理由
- 企画の弱点を見つける5ステップ
- そのまま使える評価プロンプト
- AIの指摘を鵜呑みにしない仕分け方
AIは企画の採用を決める審査員ではありません。見落としを探し、判断材料を並べる編集補助として使うと整理しやすくなります。
ChatGPTの企画壁打ちは「厳しさ」より評価基準が先

ChatGPTへ企画の感想だけを求めると、回答は広い可能性を扱います。良い点、考えられる読者、発展案などが並びます。これは便利ですが、公開するかどうかを決める材料としては足りません。
理由は単純です。企画の背景、使える材料、合格条件が入力されていないからです。何をもって「良い」とするかが不明なら、AIは幅広く役立ちそうな意見を返すしかありません。
OpenAIの公式プロンプトガイドでも、仕事、文脈、成功した状態、読者、形式、判断基準を明確にする考え方が示されています。また、評価のベストプラクティスでは、評価目的と成功基準を定め、明確な評価表を使い、人間のフィードバックで調整することが重視されています。
これを個人ブログの企画へ置き換えると、最初に用意したい基準は次の3つです。
- 読者基準:誰の、どの場面の悩みに答えるか
- 根拠基準:どの主張を公式情報や確認済み資料で支えられるか
- 実行基準:記事を読んだ人が何を安全に試せるか
たとえば「AI画像について書く」という企画では、読者も答えも広すぎます。これを「ブログ初心者がアイキャッチを作る前に、文字量・画像サイズ・権利の確認項目を決める」とすれば、読者、根拠、実行条件が見えてきます。
評価基準は、AIを厳しくするためではなく、指摘の採否を自分で決めるために作ります。
ここを取り違えると、「もっと批判的に」「欠点を10個」と依頼するほど、根拠の薄い心配まで増えてしまいます。弱点の数ではなく、基準に照らして重要かどうかを見ることが大切です。
なお、AIが必ず利用者へ迎合する、あるいは常に正しい反対意見を出せるという意味ではありません。応答は入力や会話の流れで変わります。だからこそ、人格設定より、確認できる材料と出力形式を固定します。
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企画の弱点を見つける5ステップ

ここからは、架空の企画「ブログ初心者向けに、AIで記事見出しを作る方法」を例に進めます。説明のための作例であり、須賀ともひろ本人の実績や検証結果ではありません。
ステップ1 読者・根拠・実行条件を決める
最初に、評価基準を一文ずつ書きます。難しい採点表は必要ありません。最初は3基準で十分です。
- 読者:初めてAIで記事構成を作る個人ブロガー
- 根拠:検索意図、公式情報、自分で確認した素材だけを使う
- 実行条件:記事を読みながら一つの見出し案を点検できる
ここで「初心者に役立つ」のような抽象語だけにしないことがポイントです。初心者が、いつ、何をするときに困るのかまで書きます。
合格条件も短く決めます。たとえば「想定読者が一人に絞られている」「各H2が別の疑問へ答える」「未確認の体験を含めない」です。反対に、「面白い」「刺さる」「バズりそう」は人によって意味が変わるので、そのまま評価項目にしません。
評価基準が多いと、どの弱点を優先するか再び迷います。まず3つで回し、企画の種類に応じて「権利」「費用」「安全性」などを一つだけ足すほうが扱いやすくなります。
ステップ2 企画材料を事実と未確認へ分ける
次に、企画の説明をAIへ渡す前に、材料を3つへ分けます。
- 確認済み:公式ページ、実際に読んだ資料、自分で確認した操作
- 仮説:読者はここで迷うのではないか、という企画上の予想
- 未確認:需要、成果、数値、読者の声など、まだ裏付けがないもの
この分け方をしておくと、AIが仮説を事実のように扱ったときに気づきやすくなります。たとえば「多くの初心者が見出し作成で挫折する」は、それを示す資料がなければ未確認です。「初心者が迷いやすい場面を想定した記事にする」と書けば、架空の成果を作らず企画を成立させられます。
個人情報、未公開の顧客情報、契約上共有できない資料は入力しません。壁打ちのために必要なのは、秘密の詳細ではなく、読者・目的・制約・確認済み材料の要約です。
また、材料が足りないこと自体も重要な発見です。AIに補完させるのではなく、「この主張は資料不足なので削る」「公式確認後まで保留する」と判断します。
ステップ3 基準ごとに弱点と根拠を出させる
材料が揃ったら、ChatGPTへレビューを依頼します。このとき「悪いところを探して」だけで終わらせず、基準ごとに次の4点を出してもらいます。
- 企画のどの部分が気になるか
- なぜ読者の理解や実行を妨げる可能性があるか
- その判断は入力した材料のどれに基づくか
- 今ある材料でできる最小の修正は何か
根拠を示させると、AIが入力にない前提を足した場所を見つけやすくなります。根拠欄が「一般的に」「多くの場合」だけなら、重要な指摘かどうかを別途確認します。
出力件数も絞ります。各基準で最大2件、全体で最優先3件などにすると、修正できる量へ収まります。大量の弱点を並べても、企画は前へ進みません。
ステップ4 指摘を修正・要確認・見送りへ仕分ける
AIの回答を受け取ったら、すぐ本文を書き直さず、指摘を3つへ分けます。
指摘の仕分け
- 修正:入力済みの事実で欠けや矛盾を確認できる
- 要確認:重要そうだが、新しい調査や本人確認が必要
- 見送り:根拠がない、検索意図から外れる、企画を広げすぎる
たとえば「初心者向けなのに専門用語の説明がない」は、構成を見れば確認できます。これは修正です。「検索需要が少ない」は、検索データを渡していなければ要確認です。「動画講座も作るべき」は、記事企画の範囲外なら見送ります。
AIが言ったから修正するのではありません。基準と材料に照らして、自分が理由を説明できる指摘だけを採用します。
重要な事実は、公式情報や一次資料で再確認します。特に料金、提供条件、法律、安全性、健康、収益に関わる内容は、AIの回答だけで公開判断をしません。
ステップ5 修正理由と残した前提を記録する
最後に、企画へ加えた修正と、あえて変えなかった点を一行ずつ残します。
- 修正:読者を「AI初心者」から「初めて記事構成を作る個人ブロガー」へ絞った
- 理由:読者基準に対して対象が広すぎたため
- 保留:検索需要の大小
- 理由:数値資料を確認していないため
- 見送り:動画教材の追加
- 理由:今回の記事の検索意図から外れるため
この記録があると、別の日に同じ企画を見直しても、なぜ構成を変えたのか分かります。さらに、次回の企画で使える評価基準が残ります。
壁打ちの完成形は、きれいな回答ではなく、自分が説明できる判断記録です。
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そのまま使える企画壁打ちプロンプトと出力例

次のひな形は、ブログ企画を点検するためのものです。角括弧の部分をあなたの企画へ置き換えてください。
企画壁打ちプロンプト
次のブログ企画を、安易に褒めたり、欠点を無理に増やしたりせず、入力した材料の範囲で点検してください。
【企画】
[テーマ、想定読者、読後の行動]
【確認済み材料】
[公式情報、確認済み事実、使える作例]
【未確認】
[需要、成果、数値、読者の反応など]
【評価基準】
1. 読者の悩みと答えが一致するか
2. 主要な主張を確認済み材料で支えられるか
3. 読者が安全に実行できる手順になっているか
各基準について、最大2件まで次の形式で出してください。
気になる箇所/理由/入力材料の根拠/最小の修正案/追加確認の要否
入力にない実績、顧客の声、検索需要、数値は作らないでください。根拠がなければ「判断材料不足」と書いてください。最後に最優先の修正を3件へ絞ってください。
このプロンプトの中心は「厳しく」ではなく、入力材料の範囲、評価基準、出力形式、作ってはいけない情報です。AIが何を確認し、何を判断できないかを分けています。
良い出力は、単に「ターゲットが曖昧です」で終わりません。「企画欄の『初心者向け』だけでは、どの作業で困る人か分からない。読者基準に照らし、『初めてAIでH2を作る人』へ絞る」と、該当箇所と小さな修正がつながります。
逆に、「競合が強いので失敗する可能性があります」のように、入力していない市場情報へ話が広がったら、その指摘は要確認へ置きます。検索結果やアクセスデータを別に確認するまで、企画の事実として扱いません。
回答が抽象的なときは、同じ質問を長く言い換えるより、次の追加質問を一つだけ行います。
- その指摘は、入力したどの文に基づきますか
- 評価基準のどれに違反していますか
- 今ある材料だけでできる修正へ絞ってください
- 判断材料が足りない場合は、必要な確認事項を一つ示してください
一度に何度も再質問すると、企画の前提が会話の中で変わることがあります。重要な修正後は、企画案と評価基準をまとめ直し、新しい会話で再点検する方法もあります。
ChatGPTの指摘で失敗しやすい4つの使い方

企画壁打ちの手順が分かっても、使い方を誤ると判断材料がかえって増えます。ここでは、初心者が避けたい4つの使い方を整理します。
厳しい役割だけを与える
「あなたは厳しい編集長です」と役割を与えること自体は悪くありません。ただし、何を評価するかがなければ、口調が厳しくなるだけで、指摘の質を判断できません。
役割は最後の調整に使い、先に読者・根拠・実行条件を渡します。口調ではなく、該当箇所、理由、根拠、最小の修正を出力させてください。
反対意見の数を増やす
「欠点を20個」「反対する立場を5人」と増やすほど、多様な視点は得られます。一方で、企画と関係の薄い可能性や、互いに矛盾する修正案も混ざります。
最初は各基準2件、全体で3件までに絞ります。数を増やすのは、重要な論点が見つかったあとで、その一つを深掘りするときです。
同じ会話だけで作成と評価を完結する
同じ会話には、企画の背景を引き継げる利点があります。ただし、企画を作る過程で置いた仮説や言い回しも引き継ぎます。そのため、最初の方向性を前提にした評価になりやすい場合があります。
重要な企画では、修正版、評価基準、確認済み材料だけを抜き出し、新しい会話でもう一度点検します。結果が違ったら、どちらが正しいかではなく、基準と根拠へ戻って判断します。
修正理由を残さず全部採用する
AIの指摘をすべて採用すると、対象読者が広がったり、記事の論点が増えたり、元の企画の長所が消えたりします。修正案は提案であり、命令ではありません。
根拠を確認できない指摘は「正しそう」に見えても公開判断へ使いません。要確認へ移し、必要な資料を確認できなければ削除または保留にします。
評価基準は多いほどよいですか?
多ければ正確になるとは限りません。基準が増えると、一つの指摘が複数の基準にまたがり、どれを優先するか迷いやすくなります。最初は読者・根拠・実行条件の3つで十分です。
企画固有の重要条件があるときだけ、一つ追加します。たとえば画像記事なら権利、料金比較なら確認日、安全に関わる記事なら公式の注意事項です。追加した基準は「なぜ必要か」を一文で説明できるものに絞ります。
AIが「重大な問題なし」と答えたら公開してよいですか?
その回答だけで公開を決めません。AIが確認できるのは、入力した材料と会話の範囲です。最新の公式情報、実際の画面、リンク先、画像の権利、読者に見える完成表示などは別に確かめる必要があります。
「問題なし」は合格証ではなく、入力範囲では追加の指摘が見つからなかったという一つの結果です。公開前には、事実確認、誤字、リンク、画像、検索意図への回答を人が読み直します。
採用しなかった指摘も残すべきですか?
重要なものだけ短く残すと役立ちます。「見送り:動画教材の追加。理由:記事の検索意図から外れる」のように、指摘と理由を一行で記録します。次の見直しで同じ提案が出たとき、判断を繰り返さずに済みます。
ただし、AIの回答全文を保存し続ける必要はありません。採用、要確認、見送りの結論と、その理由に必要な部分だけを企画メモへ移します。記録の目的は回答を集めることではなく、判断を再現できるようにすることです。
公開前の最終確認
- 読者と答えが一文でつながっているか
- 重要な主張に確認済みの根拠があるか
- 未確認情報を事実として書いていないか
- 読者が安全に試せる範囲へ収まっているか
- 修正した理由を自分の言葉で説明できるか
OpenAIの評価資料でも、曖昧な感覚だけの評価を避け、具体的な成功基準と明確な評価表を用い、人間の判断とすり合わせる考え方が示されています。個人ブログでも、大規模な評価システムは不要ですが、この原則はそのまま使えます。
公式資料は、OpenAIのEvaluation best practicesと、ChatGPT Enterprise Prompting Guideで確認できます。モデルや画面の仕様は変わる可能性があるため、実際に使う時点の公式ページも確認してください。
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まとめ|評価基準を1枚作ってから壁打ちする

ChatGPTで企画の弱点を見つけたいとき、最初から厳しい反対意見を大量に求める必要はありません。先に読者・根拠・実行条件を決め、AIが何を基準に点検するかを明確にします。
手順は、評価基準を作る、材料を事実と未確認へ分ける、基準ごとに弱点と根拠を出させる、指摘を仕分ける、修正理由を記録する、の5ステップです。
この流れなら、AIの回答を正解として受け取るのではなく、自分の判断を助ける検証メモとして使えます。企画の弱点が見つからないときも、無理に欠点を作らず「今の材料では重大な問題を確認できない」と扱えます。
まずは企画を一つ選び、「誰向けか」「何で支えるか」「読後に何ができるか」を一行ずつ書いてみてください。その3行が、壁打ちの評価基準になります。
最後に、AIが挙げた指摘のうち、根拠を説明できるものだけを一つ修正しましょう。修正を増やすことより、なぜ変えたのかを残すことが、次の企画にも使える力になります。
