AIに記事を書かせても、ネタ探し、画像準備、貼り付け、投稿、確認は人の仕事として残る。僕も当初は、この「最後の手作業」に時間を取られていました。
そこで作ったのが、Codexの複数担当が成果物を受け渡し、下書き保存まで進める「SUGA AI Content Engine」です。
この記事では、note8担当、WordPress10担当、メルマガ、コミュニティー通信、コラム、Threadsをつないだ実例と、初心者が同じ考え方でAI組織を作る6段階を公開します。完全無人化ではなく、人が最終確認と公開を担う半自動化です。
- AI組織の全体像
- 仕事を担当へ分ける基準
- AGENTS.md・rules・state・outputの役割
- 失敗を仕組みへ戻す方法
- 小さく再現する6段階
SUGA AI Content Engineの全体像

中心にあるのは、一つの万能プロンプトではありません。共通の情報源と判断基準を、媒体ごとの担当が目的に合わせて変換する仕組みです。
- note:有益な情報からメルマガへの導線を作る
- WordPress:SEOを意識した長文記事をHTMLで下書きする
- 通常メルマガ:読者全体へ週2回配信する原稿を作る
- SKY通信:コミュニティーメンバー向けに別テーマを届ける
- Chatworkコラム:約1000文字で短く学べる内容にする
- Threads:認知、信頼形成、記事への導線を作る
文章をそのまま複製するのではなく、同じ情報源を媒体の読者、文量、文体、CTAへ変換します。媒体横断のテーマ履歴により、同日に同じ話題が重なることも防ぎます。
AI組織を構築する6段階

- 人が最後に確認する範囲を決める
- 仕事を小さな工程へ分ける
- 各工程の入力と出力を固定する
- 下書き1件でテストする
- 失敗をrulesとstateへ戻す
- 安定後にスケジュール化する
最初から巨大な自動化を作らず、一つの下書きを安全に完成させることが出発点です。この順番なら、問題が起きても原因の工程だけを直せます。
第1段階:最終地点を「note下書き1件」にした

僕が最初に決めたゴールは、「読者の役に立つnote記事を作り、公開せず下書き保存する」でした。公開ボタンは僕が押します。
この境界があることで、誤情報、リンクミス、画像位置の問題を読者へ届く前に止められます。自動化の価値は人を完全に外すことではなく、数多くの制作作業を短い目視確認へ変えることです。
安全な停止・復旧設計はこちらで詳しく解説しています。
Codexは安全に使える?サンドボックスや権限設定の基本から、下書き運用、ブラウザ切断時の再試行、チェックポイント、重複…
第2段階:仕事を専門担当へ分解した

note部門は、ネタ探し、ネタ選定、タイトル、本文、画像、ハッシュタグ、構成確認、投稿の8担当です。万能な一担当へ長い指示を渡すより、責任範囲が明確になります。
前工程は決められた形式で成果物を保存し、次工程はそれだけを受け取ります。本文担当が最新動画をもう一度探したり、投稿担当がタイトルを勝手に変更したりしません。
WordPressではSEO、内部リンク、HTML装飾、図解、アイキャッチ、クラシックエディター投稿などが加わるため10担当にしました。担当数を先に決めるのではなく、判断基準と修正箇所が異なる仕事を分けます。
分業の基本はこちらの記事が参考になります。
Codexのサブエージェントとは何かを初心者向けに解説。親担当と専門担当の役割、並列化の基準、成果物の受け渡し方を、no…
第3段階:1担当=1フォルダにした

各担当フォルダには役割の違う情報を分けて置きます。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| AGENTS.md | 担当者の業務マニュアル |
| sources | 参考資料、入力データ |
| rules | 判断基準、禁止事項、出力形式 |
| state | 履歴、候補ID、編集URL、チェックポイント |
| output | 次工程へ渡す完成物 |
指示、資料、状態を混ぜないため、文章の型を変えるときはrules、ネタ元を増やすときはsources、重複防止はstateというように修正場所がわかります。AGENTS.mdの設計方法は5記事目で解説しています。
CodexのAGENTS.mdとは何かを初心者向けに解説。配置場所、読み込み範囲、目的・入力・手順・完了条件・禁止事項の…
第4段階:note8担当とWordPress10担当を接続した

両部門はネタ探しや構成確認の考え方を共有できます。しかし、最終成果物は異なります。noteはスマホで読みやすい4000〜5000文字前後、WordPressはSEOを意識した6000〜10000文字、HTML装飾と内部リンクを使います。
共通化するのは情報源と品質基準、分離するのは読者目的と投稿形式です。この境界により、同じテーマを使う場合でも単なるコピーになりません。
第5段階:失敗をrulesとstateへ戻した

実運用ではCTA画像が2枚並ぶ、H2画像が文章途中へ入る、画像なしで保存される、ブラウザ接続が切れる問題が起きました。
そこで「画像を入れる」ではなく、見出し直下へ配置、枚数確認、プレースホルダー検索、保存後プレビューまで成功条件にしました。接続切断時は同じ経路で最大3回、次に代替ブラウザ、候補ID・タイトル・編集URLを照合し未完了工程だけ再開します。
失敗をAIへの叱責で終わらせず、次回機械的に確認できるルールへ翻訳することが重要です。
媒体横断台帳でネタ重複を防ぐ

note、通常メルマガ、SKY通信、コラムが同じ最新AI情報を選ぶ問題も起きました。各部門が自分の履歴だけ見ていたことが原因です。
そこで共有台帳にテーマ、情報源、採用媒体、公開日、切り口を記録しました。完全に同じ話題を禁止するのではなく、同じ読者へ同じ主張を短期間に繰り返さないようにします。媒体ごとの役割が明確になるほど、情報源を再利用しながら内容は差別化できます。
第6段階:スケジュール・通知・人の確認で運用する

通常実行で数回安定してから、平日note、週3回WordPress、週2回メルマガなどをスケジュール化しました。指定時刻は完成時刻ではなく開始時刻なので、タスク同士をずらし、人が確認する余白を確保します。
成功時は下書きURLと確認事項、停止時は完了済み工程と再開方法を通知します。PC・アプリ・ローカルファイルが必要な作業は実行条件も明示します。スケジュール運用の詳細は9記事目をご覧ください。
Codexのスケジュール機能で定期作業を自動化する方法を実例解説。設定手順、PC起動などの実行条件、開始時刻の考え方、s…
初心者が今日から始める最小構成

最初は「情報収集」「原稿作成」「品質確認」の3担当で十分です。成果物はMarkdownやHTMLで保存し、投稿は手動でも構いません。
- 毎週繰り返す仕事を一つ選ぶ
- 完成条件を1文で書く
- 工程を3つに分ける
- 各入力・出力を固定する
- 下書き1件で試す
- 3回安定したらスケジュール化する
CodexでAI組織を作る本質は、エージェント数を増やすことではありません。自分の仕事を説明可能な手順へ変え、結果を検品し、改善を残せる状態にすることです。
まとめ:AI組織は小さな下書きから育つ

SUGA AI Content Engineも、最初から大規模だったわけではありません。note下書き1件から始まり、失敗を一つずつrulesとstateへ戻し、WordPress、メルマガ、コラム、Threadsへ広がりました。
完全自動化を目指す前に、人が安心して確認できる半自動化を一つ完成させてください。
目的、分業、成果物、状態、検品、スケジュール。この6つを順番に整えれば、非エンジニアでも自分の仕事に合ったAI組織を育てられます。



